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書評

【行政書士実務の勉強】「行政書士のための遺言・相続実務家養成講座」を読み、一歩でも前に進むべし!!

行政書士のための遺産・相続実務家養成講座書影 書評
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竹内豊『新訂第2版 行政書士のための遺言・相続実務家養成講座』(発行者:大坪克之、発行所:株式会社税務経理協会, 令和2年)

この本は、行政書士業務の一つ、遺言書・相続(遺産分割協議書)についての解説(マニュアル)本です。

どこかでこの本を勧められていたためこの様に読んでみました。

行政書士と言えば、遺言書業務とあまりに広まっていると思いましたので、どんな業務かなと言う感じで読み始めました。

実は本当に軽い気持ちでした。

しかし、読んでみてわかった事は、この遺言書業務(相続関係含む)は非常に奥が深く、難しいと言うことです。

この本も非常に奥深くなかな読み進められませんでした。

内容は非常に興味深く、面白いのですが。とにかく難しい。

著者紹介
行政書士 竹内 豊
1965年東京生まれの方。 1989年中央大学法学部卒業後、西武百貨店入社。その後、 2001年行政書士登録されました。  現在、竹内行政書士事務所の代表をされ、 行政書士合格者のための開業準備実践ゼミを主宰されています。 他著書多数あります。
この様な方に向けて
行政書士の遺言書業務の勉強をしたいと思っている人
行政書士の遺言書業務についての何か良い本がないかと思っている人
遺言書業務とは何か?思っている人

この本は、行政書士の遺言書・相続業務の指南書(解説書又は、マニュアル本)です。

この本を読み返すことによりマニュアルテキスト化し、他に基本書、実務書、判例集等を活用して、実務をしていくと言う趣旨です。

本の構成は、

1.実務を行う上での準備、心づもり まず、自分の家の家系図を練習のために作った方が良い様
2.遺言業務の手順 自筆証書遺言の作成手順 公正証書遺言の作成手順
3.相続業務の手順
4.他実務に求められる法律知識、判例等
5.セミナー、資料等

と言う様に実務を行う上で、非常に至れりつくせりの情報が入っています。

印象・感想

この本を読んでまず始めに思ったことは、

遺言・相続業務はこんなに難しそうなものなのかと感じたことです。

これから行政書士を開業しますと言う方でだいたいの方は、遺言書を専門にしていきますと言う方が多いと感じますが、行政書士、開業、遺言・相続と言うには、あまりにも遺言・相続業務は難しいのでは?と思います。

行政書士と言えば遺言書と、何か当たり前の様に言われている感じですが、 この業務を深く知り遂行するためにはよっぽど専門性、経験が必要だと思います。 弁護士、司法書士、税理士もこの遺言書・相続を扱うとのことですが、いくらこの様な士業の方々でも深くこの分野の専門知識、経験を積まなくてはなかなか難しいのではないでしょうか?

特にこの遺言書・相続業務で難しいと思うものは、相続人に色々なパターン(特徴)がある場合があり、そのパターンごとに色々と対応方法を考えなくてはならないことです。

相続者のパターン(特徴)は、複雑で色々な状況があります。

ちょっとやそっとでは理解できない感じで、専門性が必須、どんな士業であってもとうていすぐにはできないと思われます。

色々な状況を踏まえ、法規を踏まえて正確に精密に作らないと無効となる様です。

又違法となることもある様です。

例えば、下記の様なパターン(特徴的相続人、状況)があります。

・熟年再婚をした人
(配偶者(再婚相手)と実子が相続人になる場合)
・一人暮らしの人
(生涯独身者が被相続人で、兄弟姉妹の他に甥・姪が代襲相続人となり相続が複雑となることが多い場合)
・自分が所有している建物に、同居している配偶者や子どもがいる人
(同居の配偶者や子どもの住居の確保を希望する場合が多い)
・自分より先に死亡した子どもがいる人
(孫が代襲者としての相続人になる場合がある)
・前婚、再婚それぞれに子供がいる人
(異母(異父)兄弟姉妹が相続人になり、見知らぬ者同士が相続人となる場合が多い)
・妻に内緒のこどもがいる人
(死後認知のケースが出てくる)
・障がい者の子供がいる人
・事業を引き継いでいる子供がいる人
・介護してくれている子供がいる人
・重篤な病におかされている人
・認知症の症状が出てきた人
・親不孝な子供がいる人
・離婚に応じない配偶者がいる人
・長男の嫁等の相続人ではない人に介護を受けている人
・母校や自治体に寄付をしたい人

等です。

一般的なパターンで普通に配偶者とその子供ぐらいなら相続人の選定、手続きは簡単そうですが、

上記の様なパターンの場合、相続人の選定、遺産分割は複雑になり、業務遂行が非常に難しそうです。

又、この遺言書・相続業務を行っていく時にトラブルが多くある様です。

実際この業務は、弁護士、司法書士、税理士にかかわる業務でもあり、この市場はこれら士業の方たちと競合することになる様です。

そしてこれら士業との業際問題も含みます。

上記の様な複雑なパターンで、手続きを進めて行ったら、紛争状態になってしまったと言う場合は、弁護士の領域になってしまうので、行政書士は手を引くことになってしまいます。

この本では、 紛争状態になって、業務遂行不可になる可能性を見越して、 紛争状態になった場合、行政書士法により業務を継続できなくなることを事前に依頼者に伝える必要ある等書かれています。

又、そのトラブル等を事前に防ぐ対策として、 行政書士会の会報に処分事例等の公表が掲載されています。

この処分事例には「だれが」「どのようなことをして」「どういった処分がくだされたか」について詳細に書かれています。

これにより、「どのようなことで行政書士が過ちを犯しやすいのか」がわかり、それを反面教師として、迷ったときのの行動規範とする様に書かれています。

又、トラブルは「業務遅滞」を起因として発生する場合も多いとも書かれています。

まとめ

とにかく言いたいことは、

この本は、行政書士の遺言書・相続業務の基本書(マニュアル)として非常に良いと本です。

まず最初の一冊として、この本を基本に他の本も参考として、遺言書・相続業務を受任にして、業務遂行していく必要があると思います。

 

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